書と花日記

書道講師の「書」と「花」の表現を歩む日記

墨と硯

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固形墨のすり方は

硯の陸(りく)、硯の平らな部分に水を少量落とし、ゆっくり摺る。

墨の色が良くなる頃に海(うみ)、硯のくぼみ、液体がたまる部分に流していく。

これを繰り返す。

 

陸や海・・硯を大地の表現とするところがとても素敵です。

 

かな書道の場合はそんなに墨を使わないので、陸の部分だけを使うことが多いですが、

漢字や大字を書くときは結構墨を使うので、この繰り返しが大変。

 

だけど、水の量や墨の磨り具合、天気など・・などによって濃淡が変わり、

滲んだりやたら濃すぎたりすることもあるが、それもまた変化があって面白い。

 

墨を摺っていると、ふっと墨の香りが立つ時があって、

それがちょうど良いサインなんだそう。

 

書道用品店に行くと、たくさんの種類の墨が売られていますが

今は鳩居堂さんの固形墨を使っています。

 

漢字などの大きい文字を書くときは、練習には墨汁を使っていますが、

本当は摺りたいところ・・

 

安定感と時間短縮。

墨汁、ありがたい〜